不定期日記('98.2)
ものかきだからって、毎日日記を公開できるほど劇的な生活をしているわけではないのです。
だから不定期日記。面白いことがあったら、更新します。
○２月１日
これは昨日の話だけど、とうとうLDプレーヤーを買い替えた。しかもDVDとのコンパチ。店先でLDとDVDの画質を切り替えて見せられ、レベルの違いに即購入してしまったのだ。ほんとにきれいだったんだよ。
でも一緒に買ってきた甲斐バンドのライブDVDは、思ったほどクリアではなかった。これは我が家のテレビのせいか、それともDVD用に録画されていないせいなのか。まあLDよりは確実に収納効率がいいので、これから新作はなるべくDVDで揃えることになるだろう。
で、今日は母親の誕生日。僕が整体の勉強会で出かけられなかったので、自宅で蟹すきを作る。例によって蟹を食べ始めた途端、理性が吹っ飛んで自分が何をやってたのかよく覚えていない状態になる。かつてニフティのコミックフォーラムの連中に「太田さんはカニクイザル」と揶揄されたとおり。そう言えば結婚したときコミックフォーラムで寿オフなるものをやってくれたんだけど、あの時もらったプレゼントが越の寒梅と毛蟹二杯だった。
○２月３日
「リング」「らせん」を観る。
細かな設定は変えられているものの、見終った印象は原作を読んだときとほぼ同じだった。「リング」はもう、画面がひたすら恐い。観終わった後コーヒーカップを持つ手が震えてしまうほど。「らせん」のほうは恐さはそれほどでもないが、途方もない場所に連れてこられてしまったという気持ちにさせられる。
役者は佐藤浩市が絶品。それと「らせん」後半からの中谷美紀も。真田広之は内臓ごっそりと抜き取られたりして善戦しているものの、ちょっと印象が淡白すぎる。松嶋奈々子は……子持ちに見えないぞ。これは映画の構造上、致命的なミス・キャストではないだろうか。子供を思う母親の気持ちが、どうにも伝わりにくかったもの。
さて、今月もパフの新しい写真を公開します。
最近パフは姿形に大きな変化が起きている。背中や頭部を覆っていた黒い毛が抜けて、赤毛が目立ってきた。もともと赤毛の子なのでそれでいいのだけど、すっかり赤くなる前の端境期なせいか、ちょっと奇妙な顔つきになっている。富士額が薄れてきて、なんだかスダレ髪のオヤジみたい。体長も初めて我が家にきたときの倍近くになっている。子供の成長って、早いね。
しどけない寝姿も公開。森博嗣さんとこのトーマもそうだけど、どうして家の中で買われている犬って、こういう寝かたをするんでしょうね。
○２月５日
前回の日記で「どうして家の中で買われている犬って、こういう寝かたをするんでしょうね」と書いたら、漫画家の河内実加さんから「うちの黒犬は外犬ですが、やっぱり仰向けで寝ます」とのメールをいただいた。
うーん、やっぱり寝ますかあ。でも、どうして仰向けになるんだろう？
骨格から考えても犬にとって仰向けの姿勢は気持ちいいと思えないんだが。
どなたか、この件について詳しい方、ここをクリックして意見を聞かせてください。犬はどうして仰向けで寝たがるのか？
またも犬関連。ネットサーフィンでミニチュアダックスフント関連を回っていたら、ダックスフント・グッズのページを見つけました。これは面白い。英語が読めたらすぐにでも注文するのにな。
もうひとつ、ビション・フリーゼのページも紹介しておきます。これはお義母さん宛の私信みたいなものです。
○２月７日
「犬はなぜ仰向けになって寝たがるのか？」という疑問に対して、たくさんのメールをいただきました。ひとつひとつに御礼を返せないくらい来ているんで、この場で御礼申しあげます。ありがとうございます。
「うちの犬も仰向けになって寝ます」というメールが一番多いですね。犬種を問わずこの傾向があるらしい。家犬でも外犬でも、飼われている犬はそうなるみたい。その理由については「敵の心配がなく安心して眠れるから」という答えが主流でした。
僕もね、そう思うですよ。心を許してるから仰向けで眠れるんだって。うちのパフだって、家にやってきて仰向けになるまで数日かかりましたもの。
でもね、そうすると犬ってのはリラックスできる状況なら仰向けに眠りたがる生き物だってわけですよね。ここんとこが、ちょっと気になってるんです。
人間なら、わかるんですよ。背中が平らだから仰向けに寝るのが一番安定してるし。でも犬の背中って丸いじゃないですか。だから仰向けに寝たら背骨にかなりの負担がかかると思うんですよね。そうではないのかしら？
ちなみにいただいたメールの中でフェレットの寝方に関しての興味深いリポートも読ませていだたきました。フェレットって、あの長い体をエビぞりに曲げて、U字型になって眠るんだって。いやあ、一度見てみたいぞ。
ところで宿少映画のキャスティングですが、松竹から口止めされているうちに、タレント雑誌やプロダクションのホームページで既に情報公開されてしまってるようです。なんだなんだ、他に先駆けて僕が公表しようと思ってたのに。
こうなったら黙っていても意味がないんで、僕が知らされている主要キャストを公表しちゃいますね。
羽柴壮助 ……相葉雅紀
神崎謙太郎……松本潤
蘇芳 ……横山侯隆
夢野美香 ……深田恭子
七月響子 ……加藤あい
男の子はみんなジャニーズJrのメンバー。横山君だけが関西だったかな。
女の子のほうは各プロダクションのホームページに画像とプロフィールが載ってましたので、リンクしておきます。ジャニーズJrのほうは、さすがに画像は入手できなかった。アイドル雑誌で確認してください。
○２月１３日
パフは朝になるとサークルから出してもらいたくて鳴きはじめる。その鳴き始めの時間がだんだん早くなってきた。日の出が早くなってきたせいだ。最近では６時すぎになると鳴きだして、否応なく僕を起こしてくれる。おかげで最近は睡眠不足。昼間キーボードを打っていても、いつの間にか居眠りをしてしまい、仕事にならない。ああ、これでは締切が……。
これからもっと日が長くなると、起床時間がますます早くなってしまう。困ったなあ。
井上雅彦さん監修による書き下ろしホラーアンソロジー「異形コレクション」の３巻『変身』（廣済堂文庫）の見本が届く。今回は僕も『痩身術』という短編で参加しております。
それにしてもこのアンソロジー、眼を見張るほど豪華な本だ。なんたって収録作家の凄いこと。井上さんのコネクションの賜物だろう。
今回は特に、僕と井上さんのほかに斎藤肇、安土萌、江坂遊、奥田哲也、矢崎存美といった星新一ショートショートコンテスト出身の作家が多い。読者としても楽しみな本だ。
○２月２１日
最近日記に書くネタがない。ひたすらお仕事。なのに終わらない。
やっぱりバイオハザード２との両立は無理なのか（って、ひたすら仕事してるんじゃないのか＞太田）。
ちなみに僕はクレア編で初めてレベルD。最低です。今は裏レオン編だけど、これもたぶん最低だろうな。だからボーナスはもらえない。誰かレベルSでクリアしたメモリカードをくれないかしら。
仕事のほうは宿少５と週刊小説の短編と文庫解説の締切が一気に近づいている。宿少５は一作だけ脱稿（今回、中編二作となるのです）。宿少映画もそろそろ撮影に入ってるはずだから、見学に行きたいしなあ。早く仕事を片付けなきゃ。
パフは最近どんどん大きくなってる。毛の色はさらに赤毛が増し、暴れだすと抱きかかえていられないほど力が強くなってきた。もう４ヶ月だもんな。
しかも昨日、上顎の前歯二本がぬけているのを発見。犬の乳歯って、こんなに早く生え替わるのか。
そのせいか、最近噛み癖がひどくなってきて、うっかりリビングのテーブルに置いといた本までぼろぼろにされてしまった。ああ、楽しみにしていたブロックの『盲目の予言者』が……。
僕と同じくお腹を上にして眠る犬の飼い主、漫画家の河内実加さんがホームページを立ち上げました。ほんわかとした気持ちの良い場所になりそうです。リンクを張っておきますね。
○２月２４日
誕生日である。３９歳になったのである。
来年は前厄かあ。
特にイベントはなし。夕食にワインをつけた程度。ただひたすら原稿書きをするのみ。
○２月２８日
家の近くにベスト電器という電気製品量販店がオープンした。
開店セールを目当てに前夜から徹夜で並んだひともいるらしい。人の価値観って様々だよねえ。
僕もFAX用紙を買いがてら、覗きに行っちゃいましたけどね。
ビルの側面に大きく「スーパーコンピュータ・ショップ」と書かれた看板が掛っている。でもどこを捜してみてもスパコンは置いてなかった（当たり前か）。
それでも品揃えはまずまずかも。マック関係のソフトも充実してたし。ただ僕の使っているプリンタ（EPSON HG-400０）用のインクカセットは、やはり置いてなかった。そろそろサプライの供給に不安が出てきたな。
もうひとつショックなこと。ソフト売場の片隅に１０００円均一コーナーがあって、MS-DOSのH系ソフトなんかが積まれていたのだけど、これもVer.5.0以上が必要と書いてある。別に買いたかったわけじゃないけど、投げ売りソフトでさえ動かせなくなった僕のマシン（なにせVer.3.3ですもの）が可哀想になったぞ。
ただ原稿を書くためだけならDOS+Vz+PRT++のセット以上に軽快な組み合わせは考えられない。WINDOWSなんざ無用の長物。なのに世の中はどんどんDOS者を置いてけぼりにして、バカでかいOSが主流になっていく。このホームページ作りやインターネットはマックでやっているのだけど、正直なところ、あまりのトロさにうんざりすることが多いのだ。テキスト使いにとってはマックもWINDOWSも、環境低下にしか繋がらない。
僕の場合、さらに親指シフト使いというハンデがあるので、状況はさらに深刻なのだ。今はDboardという親指シフト用キーボードを使っているのだけど、これも生産中止になっている。予備にもう一台買い込んではあるものの、今度は肝腎のマシンのほうに不安が出てきた。そろそろ７年になるからなあ。
今のうちにDboardを繋げられる９８を買っておいて、それにDOSのみインストールして執筆マシンにしてしまおうか……などと思いつつ、いまだに実行していないのだけど。
現在の執筆環境が保てなくなったら、小説書きができなくなるかもしれない。いや、ほんとの話。なんとかしなくちゃ。